Nginxでメンテナンス中にCORSを壊さずに503を返す方法

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Nginxでメンテナンス中にCORSを壊さずに503を返す方法

概要

Nginxを使用しているWebサイトでメンテナンスを行う際、CORS(Cross-Origin Resource Sharing)を適切に処理しつつ、503エラーを返す方法について解説します。対象読者は、Webサーバーの管理者や開発者で、Nginxの設定に関する基本的な知識を持っている方です。この記事を読むことで、メンテナンス中でもユーザーエクスペリエンスを損なわずにサービスを一時停止する方法を理解できます。

前提条件

  • Nginxがインストールされているサーバー環境
  • 基本的なNginxの設定ファイルの編集スキル
  • CORSに関する基本的な理解
  • SSHなどでサーバーにアクセスできる権限

手順

Nginxの設定ファイルを編集する

Nginxの設定ファイルを開き、メンテナンスモード用の設定を追加します。以下の設定例では、特定のパスに対して503エラーを返すように設定します。


server {
    listen 80;
    server_name example.com;

    location / {
        if (-f /path/to/maintenance.flag) {
            return 503;
        }
        # 通常のプロキシ設定やルート設定
    }

    error_page 503 @maintenance;
    
    location @maintenance {
        add_header 'Access-Control-Allow-Origin' '*';
        add_header 'Access-Control-Allow-Methods' 'GET, POST, OPTIONS';
        add_header 'Access-Control-Allow-Headers' 'DNT,User-Agent,X-Requested-With,If-Modified-Since,Cache-Control,Content-Type,Range';
        add_header 'Access-Control-Expose-Headers' 'Content-Length,Content-Range';
        return 503;
    }
}

メンテナンスフラグファイルの作成

メンテナンスを開始する際に、特定のファイルを作成します。このファイルの存在をNginxが確認し、503エラーを返すトリガーとします。


# メンテナンス開始
touch /path/to/maintenance.flag

# メンテナンス終了
rm /path/to/maintenance.flag

Nginxの設定をリロードする

設定ファイルを編集した後は、Nginxの設定をリロードして変更を反映させます。


# Nginxの設定をリロード
sudo nginx -s reload

補足・注意点

  • メンテナンスフラグファイルのパスは、Nginxの設定ファイル内で正しく指定してください。
  • CORS設定は、必要に応じて適切にカスタマイズしてください。特に、セキュリティ要件に応じてオリジンを制限することが重要です。
  • Nginxの設定を変更する際は、必ずバックアップを取ってから行うことをお勧めします。

まとめ

本記事では、Nginxを使用してメンテナンス中にCORSを壊さずに503エラーを返す方法について解説しました。メンテナンスフラグファイルを使用することで、簡単にメンテナンスモードを切り替えることができます。Nginxの設定を適切に行うことで、ユーザーエクスペリエンスを損なわずにサービスを一時停止することが可能です。

Posted by AutoBloger